スティーブジョブズを知るおすすめ本&漫画
スティーブジョブズの伝記本などが多く発売
2011年の8月にアップルのCEOを退任し、同年10月に56年の生涯に幕を閉じたスティーブジョブズ。生前はもちろんのこと、死去後も多くのスティーブジョブズに関する本や漫画が発売されています。
これまでに読んだスティーブジョブズ関連の本の中から、スティーブジョブズの生涯や考え方などを知るために有益な本をまとめました。
スティーブジョブズのおすすめ本、漫画本
目次
「スティーブジョブズ」 by ウォルターアイザックソン
これまでにもアップル関連の書籍は出版されていましたが、こちらのウォルターアイザックソンによるスティーブジョブズの伝記は、本人や多数の関係者に取材に基づいて、スティーブジョブズについてまとめた大作としておすすめです。
1970年代後半からの10年間には、パーソナルコンピューターが、一部のマニアック層のものから一気に大衆のものへと変化を遂げました。アップルの創業したシリコンバレーだけにとどまらず、グローバルにパーソナルコンピュータの普及の波が進んでいく姿が、スティーブジョブズとその周りの人間模様を中心に物語調で進みます。
とくに、前編ではスティーブジョブズの人物像の描写が詳細で、彼がどのような方針でアップルの舵取りをしていたかよく理解できます。
アップルのもの作りは、従業員の意見を取りまとめながら製品を作る「共同作業」というよりは、ジョブズの大きな方針に基づいて製品開発を進める独裁的なやり方であったことは有名ですが、本書ではその一つ一つが関係者へのインタビューをもとに鮮明に記述しています。
前編でのクライマックスシーンはペプしコーラからスティーブジョブズが自ら迎え入れたジョンスカリーからCEOの退任を宣告されるシーンでしょう。
これまでの映画などでの描写では、スティーブジョブズが変人でしびれを切らしたジョンスカリーが取締役会と結託して追放するという流れですが、実際には追い出されたというよりは経営的な判断がしっかりとあり、追い出されるべくして追い出されたことが分かります。
ところが,アップルのような新たな産業を創成するような企業では、独裁的なリーダーが必要だったのでしょう。後編ではピクサーでのアニメーション作製からアップルへの復帰などへと進んでいきます。
この本自体は、スティーブジョブズを必ずしも美化して書かれていません。そのため、一部の記述については現アップルCEOのティムクックやデザインを担当するジョニーアイブから批判を受けています。
「Becoming Steve Jobs (ビカミングスティーブジョブズ)」by ブレントシュレンガー
2018年4月に突如として発売されたスティーブジョブズの新しい伝記本です。この本については、ティムクックやジョニーアイブも推薦しており、より事実に近い内容が記述されています。翻訳者は上で紹介したアイザックソンのスティーブジョブズ伝記本と同じ井口氏です。
例えば、肝移植が必要となったジョブズに対し、ティム・クックが病院で検査を受け、血液型が一致することを調べたこと、ジョブズの珍しい血液型と一致することから肝臓を提供したいと申し出た話などが新たに登場します。結局、ジョブズはこの打診を断るのですが、ティムクックがジョブズから怒られたのはこれを含めて4、5回程度で、ジョブズとは非常に良い信頼関係を築いていたことが分かります。
物語としてのおもしろさは上のアイザックソン版の伝記に軍配が上がりますが、現CEOであるティムクックやデザイン担当として長くジョブズと付き合いのあるジョナサンアイブのインタビューを含めるあたり、こちらの「ビカミングスティーブジョブズ」も必読だと思います。
「スティーブジョブズ(漫画版)」
アイザックソン版のスティーブジョブズ伝記の漫画版です。小説版は非常に長いので、漫画として読みたいという方にはおすすめです。
Kindle版だと500円程度ですが、6巻に分割されているので小説版よりもやや割高です。
スティーブジョブズ 伝説のスピーチ&プレゼン
スティーブジョブズのプレゼンに着目した本はいくつかあるのですが、この本はプレゼンの内容に着目した英語教材です。アメリカのテレビ局CNNで放送された番組からスティーブジョブズのプレゼン部分を抜き出し、CDにまとめてくれています。
英語のスクリプトが付いているので、スティーブジョブズの表現の仕方などを学びたい方にはおすすめです。
ただし、ほぼすべての動画をYouTubeで見られますので、英語スクリプトが付いているのがこの本の価値だと思います。
結局、読むべきスティーブジョブズ本は?
スティーブジョブズがどのような人物か知りたい場合には、以下の伝記本がおすすめです。どちらも分量がありますので、辛い場合には漫画版でも比較的忠実に原作が表現されていますので、そちらでも良いと思います。