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カーシェアサービス「Anyca」で事故が起きるとどうなるか

   

クーポン目当てて訪れた方は以下を使ってください。

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Anycaは、個人同士で車の貸し借りをする個人間カーシェアリングサービスです。2015年にカーオーナーとしてマイカーを登録して以来、これまで100回以上の車の貸し出しを行ってきました。

Anycaでは、ベンツやBMWといった高級車の貸し出しが主に行われているのですが、私の貸し出しているのは国産コンパクトカーでやや珍しい使い方です。貸し出し地域は東京23区内で、おおむね自宅から5km圏内であれば「フリーデリバリー」といって、ドライバーが指定した場所に無料でお届けするサービスも行っています。オーナーとドライバーはAnycaのアプリ上でメッセージをやり取りし、受け渡し、返却などを行います。

一般的なレンタカーの事故率はおおむね1%程度ですので、そろそろ私の車も事故を起こされるかもしれないと思った矢先、ついにそのときは来ました。これまでにもいくつかトラブルはありましたが、事故はありませんでした。

貴重な経験だと思いますので、以下に実行発生までの経緯と事故後の対応についてまとめておきます。オーナー目線の書き方にはなりますが、ドライバーの方にもAnycaで事故を起こした場合の処理が如何に大変か理解していただけると思います。

なお、事故リスクもあるということを承知で使う分にはオーナーにとってもドライバーにとっても非常に良いサービスだと思います。末尾にAnycaを使う上での特にオーナー側のリスクについてまとめておきましたので、経緯もしっかり読むのは辛いという方はその部分だけでも良いかと思います。

Anycaでの事故発生までの経緯

予約リクエストから受け渡し

朝5:00から車を貸し出して欲しいという予約リクエストが数日前に届きました。早朝ということで躊躇したものの、自宅近辺での受け渡しということで、リクエストを承認しました。

待ち合わせには10分程度遅刻してきたものの、Anycaでは良くあることなので特に気にしていませんでした。実際お会いしてお互い自己紹介すると、対応もしっかりしており、安心しながら車の受け渡しをしました。。。免許がグリーンにも関わらず「運転には自信があります」という言葉を発していたことを除いては。。。

途中、「サービスエリアにいるが、エンジンがかからない」というメッセージが届き、ヒヤッとさせられます。故障かと思い、考えられる原因をいろいろ考えながら、返信のメッセージを作っていると、「ブレーキを踏みながら回したらエンジンが掛かりました!」との連絡があり、だんだんと不安が募ります。

その後、特に問題なく返却時間を迎えます。

返却場所で待機するも、来たのは車ではなく事故連絡 (涙)

受け渡しと同様、返却も自宅近辺の場所でした。「少し早めに到着しそうだ」との連絡がドライバーからあり、こちらも指定時間よりも15分ほど早く返却場所に到着し待機します。が、待てど待てどドライバーは現れません。

おそらく、道に迷っているか、高速道路上なのでメッセージが送れないのだろうとポジティブに考えます。しかし、30分経ってもドライバーから連絡は来ません。

こちらから連絡するか、待ち続けるか考えていると、見知らぬ番号から電話が鳴ります。

「大変申し上げづらいのですが、事故を起こしてしまいました。」

ああ。

一瞬血の気が引きましたが、冷静に怪我人の有無や自走可能な状態か確認し、以下を伝えます。

  • 警察を呼ばないと保険が効かないまずは警察
  • その後、保険会社とやりとりし今後の方針を決めること

Anycaのドライバー保険のデメリットを知り焦る

これはまずいことになった、ということでAnycaで発生した過去の事故事例などを調べます。どうやら、Anycaの保険はレンタカーの保険と異なり、ドライバーが契約者となっているようです。そのため、ドライバーと保険会社がやりとりすることになり、オーナー (私)からは保険会社と連絡が取れないようです。このような仕組みのため、私からなにか主張を伝える場合には必ずドライバーを通す必要があります。

過去のAnycaの事故事例では、ドライバーがいわゆる「バックれる」ことがあったり、連絡がスムーズに取れないという理由で修理が進まない事例が多く発生していることがわかりました。

Anycaの保険は免責10万円で最大保障300万円という条件になっています。これはつまり、10万円を超える修理代は、300万円までAnycaの保険で支払うが10万円まではドライバーが支払うということになります。これについても、10万円を支払わずに「バックれる」というドライバーに事故を起こされ、泣き寝入りするオーナーさんの記事などがヒットします。

これはまずいということで、追加で「免責分の10万円を本日中に手渡しで受け取り、修理完了後に返却したい」旨をお伝えし、すんなりと同意してもらえました。

Anycaでの事故発生後の処理

Anycaシステムが事故処理モードに変化

ドライバーからAnycaに事故が発生した旨連絡が届くと、Anycaのメッセージ機能が「事故発生モード」に切り替わります。

このモードではドライバーとオーナーのメッセージをAnycaスタッフが閲覧できるようになります。また、Anycaと契約している修理業者を使う場合には、修理業者もこのメッセージ欄から修理見積もりなどを投稿することができます。さらに、オーナーはAnycaの担当スタッフとも直接メッセージをやりとりできるようになります。

事故後、ドライバーがシステム上に修理が必要な箇所を登録します。以下のように破損箇所が登録され、オーナーが確認します。

Anycaが事故発生モード変化

Anycaが事故発生モード変化

画像が登録できないので、破損箇所の画像も追加で送ってもらいました。

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自走できないと聞いていたので、全損も覚悟していましたが破損箇所は大した事なさそうです。一安心しました。

修理業者が修理見積もりを投稿

Anyca連携修理業者による見積もり

Anyca連携修理業者による見積もり

修理業者が破損箇所を確認すると、修理業者によって見積もりが作成されオーナーが承認するとドライバーに支払いリクエストが届きます。ドライバーが支払えば修理が始まります。

今回は修理代金13万円でしたので、ドライバーが10万円、ドライバーの保険から3万円が支払われることになります。

破損箇所は右タイヤ部分のみですが、安全を考慮して左右交換する見積もりになっていました。信頼できる業者のようです (とこの段階では信頼できると思っていました)。

ドライバーが行う処理はここで終わり。

あとは修理完了を待つことになります。

代車の手配でひと悶着!

Anycaの代車保証

Anycaの代車保証

Anycaの提携の修理業者(マイスターという組合に入っている業者です。)を使う場合には、修理期間中代車を使うことができます。保険会社や修理業者からは聞いてくれないので、こちらからリクエストする必要があります。もちろん、ドライバーが保険の契約者ですのでドライバーを通して保険会社に伝えます。そして、保険会社から修理業者に代車を手配するよう伝えられます。

このように、ドライバーを間に挟むので代車を手配するにも連絡に時間がかかります。

修理業者からは私に連絡を取れるようで、数時間後に修理業者から電話が鳴ります。

「急な入庫なので代車がないです。」と修理業者。頭に血が上ります。更に調べると、ドライバー保険にも代車特約が付いており、レンタカー費用を支出できるはずなので、保険会社にレンタカーを手配してもらうことにします。

再度、ドライバーから保険会社に連絡をとってもらい、レンタカーを手配してもらえました。

このように、必ずドライバーを通すことになるので、事故を起こしたドライバーの負担は非常に大きくなります。通常のレンタカーであれば、契約者がレンタカー会社になりますので、ドライバーは返却し免責分のお金を支払えばその後は関知することがありません。Anycaをレンタカー感覚で使う方は多いのですが、保険の面ではリスクが大きく異なります。

修理完了!しかし見積もり内容と実際の修理内容が違う!

2週間の修理期間を経て、ようやくマイカーが自宅に戻ってきました。お借りしていたレンタカーと引き換えになるので、手間がかからなくて良いです。自宅まで車を運んでくれた業者の方に丁寧にお礼を言って修理済みの車を受け取ります。

右の破損箇所がきれいに直っています。良かった!

しかし、高速で運転してみると左右のグリップが違います。

見積もりでは左右のタイヤ交換を行いさらにバランス調整することになっているのですが、破損箇所の右タイヤだけが新品になっています。もともと、タイヤは数年乗ってすり減っていますので、タイヤを片方だけ変えるとまっすぐ走りますがグリップが変わります。

なにより、修理見積もりにかかれている内容と実際の修理内容が異なるのは問題があります。さっそく、修理業者に連絡を取ります。

修理業者「損保ジャパンさん (保険会社)がその部分を出し渋るので直せません。」

頭に血が上ります。保険の修理箇所については承認フローというものが定義されています (例えばこちら参照)。通常は修理業者が破損箇所を確認し、保険会社が保険で修理する部分を決定した上で、ドライバーに見積もりが提示されます。ドライバーが承認すれば修理が開始されます。そのため、修理見積もりがすでに出ている場合、ドライバーの承認がなければ修理内容を変更することはできません。

Anycaの担当者にも状況を伝え、保険会社&修理業者と協議してもらったところ、修理業者が費用を負担し左タイヤも交換することになりました。

個人的な意見としては、保険会社が当然負担する部分かとは思います。実際には、修理業者が保険会社に確認する前にAnycaに見積もりを投稿してしまい、損保ジャパンはその後保険で支出する箇所を決定するという、通常とは異なる承認フローになったようです。

Anycaのシステムを使うという、通常とは異なる手続きを経るために修理業者、保険会社の連携がスムーズにいっていないようです。

ともあれ、修理が無事に完了して一安心です。ここまで要したのは2週間。ドライバーがスムーズに連絡してくれる方だったのにも関わらずこの期間かかったので、もしも連絡の遅い人であったり、日本語が不自由な方であると解決までに相当な時間がかかるはずです。

 

Anycaの利用でオーナーが負うリスクとその対策

以上の事故経緯を踏まえて、Anycaにおいてオーナーやドライバーが事故時に負うリスクをまとめておきます。

コミュニケーションに難ありのドライバー/オーナー

事故対応はドライバーを通して保険会社とのやりとりすることになります。そのため、コミュニケーションを円滑に取ることができないと事故処理に非常に長い時間がかかります。

具体的には以下の方が事故を起こすとオーナーにとってのリスクが非常に大きいです。

  • 仕事が忙しくて日中連絡の取れない方
  • 日本語の不自由な方
  • 10万円の免責についての条項を理解していない方やすんなりと納得していただけない方

今回は相手方がいない自損事故でしたが、対人/対物事故など責任の割合で揉めるようなことがあると、オーナーの主張をドライバーを経由して保険会社に伝える必要があり、交渉が非常に困難です。

車両保険の上限300万円

これは多くのオーナーが理解して登録していると思うのですが、車両保険の上限が300万円となっています。

車両価格が300万円以上の場合は、全損事故なら保険で買い直すこともできません。また、車両価値が年間20%ずつ目減りしていくとすると、全損事故時に車両保険だけでは同等の代替者が得られない可能性が大いにあります。

高級外車が多く登録されていることがドライバーにとってのメリットですが、オーナーはこのようなリスクを負いながら登録していることは理解したほうが良いように思います。

今後Anycaを使うか?

実際のところ、現在は価格を上げてリクエストの数を制限しながら使っています。予約リクエストが来ても、少しでも難がありそうな方はお断りして、リスクを減らすよう努めています。

それでも、月々の駐車場代くらいはペイできるので非常にありがたいサービスです。今後も以前のようなペースでは使えませんが、細々と続けていく予定です。




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